ピアノの音色を常に最適な状態で保つ上で必須となるのが「ピアノ調律」です。
木材などの自然素材を多く使用しているピアノは、定期的に掃除などを行っていても、弦のゆるみなどによって微妙に音が変化してしまいます。
このような状態では美しい音色での演奏はもちろん、正しい音で練習することも出来ません。
しかし、ピアノ調律を依頼した経験がない場合、どこにどのような流れで依頼すればいいのか分からない方もいるのではないでしょうか。
今回はピアノ調律の依頼方法などを中心に、わかりやすく解説していきます。
【この記事でわかること】
・ピアノ調律とはどのような作業なのか
・ピアノ調律の依頼の仕方
・ピアノ調律の主な依頼先と特徴
・ピアノ調律依頼先の失敗しない選び方
ピアノ調律とはどのような作業?調律の必要性は?
ピアノは非常に複雑な構造であり、使用されている部品の数は1台あたり1万点ほどにもなります。
また、使用される材料は木材がメインであるため湿気や温度の影響を受けやすく、美しい音色を維持するためには、定期的なメンテナンスが必要不可欠と言えるでしょう。
長年使用し続けていると内部にホコリが溜まり、環境によっては害虫が発生するようなケースもあり得ます。
このようなピアノのトラブルを防ぎ、美しい音色を維持するために音の調整を行うのが「ピアノ調律」です。
ピアノ調律では、正しい音色に調整するのはもちろん、使用者の要望に応じた鍵盤のタッチを調整する作業も行います。
ピアノ調律の主な作業内容は、以下の3つに分かれます。
・調律
・整調
・整音
「調律」では弦の張力を調整し、音律を作っていきます。力加減による微妙な音の変化を確かめながら作業を進めていきます。
「整調」は打弦機構と呼ばれる鍵盤とそのアクションの動きを整えながら、演奏者が弾きやすい状態に調整する作業です。
鍵盤内部のネジ山を調整しながら、弦を叩くハンマーの最適なリリース位置を決めていきます。
「整音」はハンマー自体の形状や動きを調整しながら、音質や音色を調整します。
このようなピアノ調律作業を定期的に実施すれば、美しい音色を維持するのはもちろん、ピアノ自体の寿命をのばすことも可能です。
ピアノ調律はどうやって依頼する?
ピアノ調律を依頼する場合、主に3つの方法があります。
・電話で依頼する
・ホームページの専用Webフォームに入力して依頼する
・店頭で直接依頼する
初めてのピアノ調律で「作業の流れや調整の内容について詳しく聞きたい」という方は、調律事務所や楽器店店頭でスタッフに相談した上で依頼する方法がおすすめです。
ピアノ調律についてある程度の知識があり、依頼先やお願いする調律師が決まっているような方は、HPから専用Webフォームを入力して依頼する方法が手軽でおすすめです。
お店や事務所によっては最適なタイミングでお知らせが届くようになっており、中にはWeb専用フォームから調律を申し込むと、2回目以降の料金が割引となるようなサービスも受けられることもあります。
特典以外では定期ピアノ調律サービスを設けているお店もあります。
楽器店や事務所によってピアノ調律のサービス詳細や特典は異なりますので、チェックしてみるようにしましょう。
ピアノ調律はどこに依頼すべき?依頼先の種類と特徴を解説
ピアノ調律の依頼方法について解説してきましたが、依頼先も複数ありそれぞれに特徴があります。
結論から先にお伝えしますと、各依頼先の特徴や料金は以下の通りです。
種類 | おすすめする人 | 費用相場 |
一般の楽器販売店 | 自分で調律のタイミングなどを管理するのが 苦手な人におすすめ | ・アップライトピアノ:13,000~19,000円 ・グランドピアノ:20,000~23,000円 |
大手ピアノメーカー | ピアノ調律に加えて細部のチェックや修理に 関しての相談もしたい方におすすめ | ・アップライトピアノ:要お問い合わせ ・グランドピアノ:要お問い合わせ |
独立している調律師 | ピアノ調律に関してこだわりがあり 比較検討して依頼する人を決めたい方におすすめ | ・アップライトピアノ:8,000~14,000円 ・グランドピアノ:13,000~20,000円 |
調律事務所 | 比較的近くで探しやすく、これから長く付き合っていく 調律師を見つけたい方におすすめ | ・アップライトピアノ:8,000~14,000円 ・グランドピアノ:13,000~20,000円 |
ここではピアノ調律の主な依頼先とその特徴、どのような人におすすめなのかわかりやすく解説していきます。
一般の楽器販売店
さまざまな楽器を扱う楽器販売店でも、ピアノ調律の依頼ができます。
楽器販売店に調律を依頼すると、アフターフォローとして最適なタイミングで調律の通知が送られてくるなどの特徴があります。
自分で調律のタイミングなどを管理するのが苦手な人におすすめです。
また、ピアノを当該の楽器販売店で購入している場合には、調律だけでなく無料修理や保証が付いているお店もあります。
一方で調律師に直接依頼するわけではないため、どのような調律師が担当してくれるのかが分からず、自分で選べない可能性もあります。
主な楽器販売店のピアノ調律サービス詳細について紹介します。
ヤマハピアノサービス株式会社
ヤマハピアノサービス株式会社は、ピアノの販売・調律・修理を専門に行っています。
所属している調律師は「ヤマハ認定調律師」の認定を必ず受けており、豊富な経験と確かな技術が特徴と言えるでしょう。
ピアノの調律参考価格は以下の通りです。
・ヤマハアップライトピアノ:16,500円(税込)
・ヤマハグランドピアノ:20,350円(税込)
ヤマハ以外で購入したピアノでも依頼可能であり、上記料金とは別に出張費が必要です。
また、10年以上調律を行っていない場合には、ピアノの状況に応じて追加費用が10,000~20,000円ほど必要となります。
・TEL:0120‐192‐808
・お問い合わせURL:https://inquiry.yamaha.com/contact/?act=522&lcl=ja_JP
竹田楽器
竹田楽器は1923年創業と歴史が古く、ピアノ・エレクトーン・管弦打楽器の販売や調律をメインに行っています。
特にピアノに関しては、スタンウェイやベーゼルドルファーなどの研修を修了した、高い技術力を持った調律師が在籍しています。
ピアノ調律の料金は以下の通りです。
・アップライトピアノ:14,300円~(税込)
・グランドピアノ:19,800円~(税込)
ピッチ引上や修理が必要な場合は見積もり後に正確な料金が決定します。
・TEL:0763‐22‐2220
・Eメール:info@takeda-gakki.jp
株式会社山野楽器
山野楽器は銀座本店のほか、首都圏を中心に33店舗展開しており、楽器販売や音楽教室も行っています。
アフターサービスの評判が高く、専属のリペアマンによる「ヤマノテクニカルサービス」では、ピアノの調律やさまざまな楽器の修理も依頼可能です。
店舗で購入した人だけでなくプロのミュージシャンも含め、多くのメンテナンス・リペア実績があります。
・アップライトピアノ:18,700円~(税込)
・グランドピアノ:22,000円~(税込)
上記料金は1年に1度のピアノ調律を受けていた場合の価格であり、メンテナンスをしないまま年数が経っている場合には1年あたり2,200円(税込)の追加費用が発生します。
問い合わせURL:https://www.yamano-music.co.jp/info/corp_inquiry/
大手ピアノメーカー
大手ピアノメーカーは自社のピアノ構造に詳しいのはもちろん、アフターフォローが充実している特徴があります。
ピアノ調律に加えて、細部のチェックや修理に関しての相談もしたい方におすすめです。
総合的なサービスを受けられる一方で、ピアノ調律料金は比較的高い傾向にあります。
株式会社河合楽器製作所
河合楽器製作所は、世界一のピアノづくりを目指し1927年に創業したピアノメーカーです。
調律師の教育に力を入れており、ピアノ製造工場などでの技術継承が行われています。
カワイ音楽学園ではピアノ調律師の育成も行われ、数多くの調律師を輩出してきました。
料金に関してはメーカーや状態によって異なるため、参考価格はなく公式HPから問い合わせた後に見積もりを取る流れとなります。
お問い合わせURL:https://www2.kawai.co.jp/info/tp/app.asp
東洋ピアノ製造株式会社
東洋ピアノは1948年の創業以来、ピアノの製造や調整・修理を行ってきており、本社工場の他ではベトナムや上海工場もあります。
アポロ調律芸術院という調律学校も運営していた実績があり、全国各地で学校を卒業したプロの調律師が活躍しています。
そのため、近くに東洋ピアノのお店がなくても依頼可能です。
電話やWebフォームにて問い合わせを行い、メーカーやピアノの状態を詳しくヒアリングした上で料金が決定します。
TEL:0120‐104‐333
問い合わせURL:https://toyo-piano.co.jp/piano_repair/tuning/#contact
スタンウェイ・ジャパン株式会社
スタンウェイ&サンズは世界の3大ピアノメーカーと呼ばれるほど有名なメーカーであり、世界中で使用されているピアノです。
ピアノ制作に関しても独自の技術とノウハウを持っています。
令和4年4月1日より松尾楽器商会のピアノ技術部門事業を継承しており、調律や保守、修理等も行っています。
ピアノ調律料金の参考価格は公表されておらず、公式HPからの問い合わせで見積もりを取れば正確な料金について知ることが可能です。
問い合わせフォームURL:https://www.steinway.co.jp/find-location
電話・アドレス情報詳細:https://www.steinway.co.jp/about/contact
独立している調律師
ピアノ調律師の中にはメーカーや楽器店などには所属せず、個人で依頼を受けている調律師もいます。
これまでに学んできた知識と自信の経験を基に、こだわりを持った調律を行っている人が多く、個性のあるピアノの音色に調律してもらえるのが特徴です。
こだわりが強い分相性の問題も出てきやすいため、事前に要望をしっかり伝えておくようにしましょう。
少し前までは、過去の経歴や技術が簡単に調べられないデメリットがありましたが、最近では調律師自身がホームページを持つのが当たり前になりつつあります。
また、全国の調律師を比較検討し依頼できるマッチング型の紹介サイトもあります。
ピアノ調律に関してこだわりがあり、しっかり比較検討して依頼する人を決めたい方におすすめと言えるでしょう。
各調律師やメーカーなどのホームページを行き来する必要がないため、負担を最小限に理想の調律師を探すことが可能です。
調律事務所
ピアノ調律事務所は文字通り、ピアノ調律をメインに行っています。
しかし最近では調律だけではなくメンテナンスや修理、クリーニング等も行っている調律事務所が増えてきました。
サービス品質や内容は事務所によって異なるため、一概には言えませんが楽器店のピアノ調律サービスと似ていると言えます。
多くのピアノ調律事務所では、所属している調律師のプロフィールやこだわりをホームページで事前に知れる特徴があります。
比較的近くで探しやすいこともあり、これから長く付き合っていく調律師を見つけたい方におすすめと言えるでしょう。
ここでは3つの調律事務所を例にピアノ調律の料金などを紹介していきます。
久保調律事務所
久保調律事務所は千葉・埼玉・東京を中心にピアノ調律や運送、販売を行っています。
これまでのピアノ調律実績は約25,000台と非常に多く、30年の歴史があります。
きめ細やかなアフターケアで高い評価を得ている調律事務所です。
・アップライトピアノ:13,200円(税込)
・グランドピアノ:16,500円(税込)
前回の調律から2年以上空いている場合には、1年ごとに1,100円(税込)の別途費用がかかり、10~15年の間調律していないピアノでは一律+9,900円となります。
定期的な利用を目的としている場合には「部品交換なしの修理」あるいは「簡単な調整や音の直し」を無料で受けることも可能です。
谷口ピアノ調律事務所
谷口ピアノ調律事務所は、名古屋を中心に調律を行っています。
ピアノ調律やメンテナンスに詳しくない方でも、安心して任せられるようなサービスに力を入れており、初めての方は「おすすめ点検セット」がおすすめです。
清掃や点検をした上でピアノ調律してもらえます。
状態によって追加費用が発生する可能性もありますが、おすすめ点検セットの料金は以下の通りです。
・アップライトピアノ:8,800円(税込)
・グランドピアノ:9,900円(税込)
おすすめ点検セットは作業時間が2時間までとなり、年に2回以上の頻度が最適です。
上記料金にプラス1,100円(税込)で作業時間を3時間にもできます。
石田ピアノ調律事務所
石田ピアノ調律事務所は滋賀県を中心に調律を行っています。
ヤマハピアノに精通しており、在籍する調律師はヤマハピアノテクニカルアカデミーを卒業しています。
ピアノの調律を依頼するのはもちろん「ピアノ調律レッスン」も行っており、1時間1,000円(税込)で申し込み可能です。
ピアノ調律に関する料金は以下の通りです。
・アップライトピアノ:12,000円(税込)
・グランドピアノ:15,000円(税込)
ピアノの状態がおかしいといった場合は、ピアノ診断を3,000円(税込)依頼することもできます。
ピアノ調律を依頼する際の失敗しない選び方
ピアノ調律の依頼先ごとに特徴やサービス例を紹介してきましたが「初めてでどうやって選べばいいのか分からない」という方もいるのではないでしょうか。
ピアノ調律を依頼する際に失敗しないようにするには、4つのポイントを意識して選ぶようにしましょう。
・調律師の技術力を見る
・ピアノ調律費用やその他の費用も含めて判断する
・依頼するピアノのメーカーに対応可能であるか
・信頼のおけるピアノの先生や知人に紹介してもらう
ここでは各ポイントについて詳しく解説していきます。
調律師の技術力を見る
冒頭で解説した通り、ピアノは木材などの自然素材を多く使用しており、ピアノごとに状態はさまざまです。
構造も複雑であり、ピアノ調律や構造に関する知識はもちろん、豊富な経験も必須と言えるでしょう。
そのため、依頼前には実際に作業を行う調律師の技術をチェックする必要があります。
大手の楽器店やピアノメーカーに��籍している調律師であれば、技術や知識に問題がないことがほとんどですが「ピアノ調律技能士」であるかは最低限チェックするようにしましょう。
「ピアノ調律技能士」を名乗るにはピアノ調律技能検定に合格している必要があります。
また、メーカーでは独自の認定制度を設けているケースもあるため、事前にどのような取り組みをしているのかも調べてみると良いでしょう。
ピアノの調律費用やその他の費用
ピアノ調律費用はピアノの種類にもよりますが、どの依頼先であっても1~2万円ほどが相場となります。
しかし、ピアノの状態によっては別途修理費が必要となるケースがあり、定期的な調律を行っていない場合には追加費用が発生することもあります。
調律していない期間1年ごとに〇〇〇円といった感じで料金設定が一般的です。
また、これとは別に遠方から調律しに来てもらう場合には出張費もかかります。
調律基本料だけで判断せずに、無料見積もりでピアノの状態を確認してもらった上で、総額いくらほどかかるかで判断するようにしましょう。
メーカーに関係なく対応可能であるか
ピアノの構造はメーカーによっても多少違いがあり、調律師ごとに得意としているメーカも異なります。
楽器店や調律事務所であれば複数の調律師が在籍しており、メーカーに関係なくある程度対応は可能ですが、ピアノの状態によっては調律を断られてしまうケースもあります。
また、対応はしているものの、メーカーではないため修理の際に純正品のパーツで交換できないような可能性もあるため注意が必要です。
長年メンテナンスや調律を行っておらず、修理も含めた依頼が必要な場合などは特に、どこまで対応可能であるかも確認しておくようにしましょう。
信頼のおけるピアノの先生や知人に教えてもらう
普段ピアノを習っている方であれば、ピアノの先生や同じ習い事に通っている人におすすめの調律師を紹介してもらうのも一つの方法です。
特にピアノの先生は調律を何度も依頼してきている経験があり、具体的なアドバイスももらえます。
基本的にこの4つのポイントを意識して選べば問題ありません。
自分だけではどうしても判断できないといった場合には「ピアノ診断」をやっている依頼先もあるため、一度事前に詳しく見てもらうことをおすすめします。
ピアノ調律前にやっておくべきこと
ピアノ調律を依頼する場合、調律師はピアノメーカーやピアノの種類を把握しておかなければなりません。
調律当日は主に3つの作業を1~2時間かけて進めていくのですが、作業をスムーズに進められるようにやっておくべきこともあります。
ここでは、ピアノ調律を依頼する際にやっておくべき3つのことについて解説していきます。
ピアノに関する情報を調べておく
まずピアノ調律を依頼する際にやっておくのが、調律を依頼するピアノについて詳しく調べておくことです。
対応可能なメーカーであるか、現在どのような状態であるかを判断してもらう上で以下の情報に答えられるようにしておきましょう。
・ピアノのメーカー
・ピアノの品番
・直近のメンテナンスや調律の時期
・ピアノの不調や気になる点
前述した通り、ピアノの種類によって構造が多少異なり、普段のメンテナンス状態によっても作業内容が変わります。
これらの情報は依頼時に答えられるようにしておきましょう。
詳しく情報を伝えることにより、具体的な調律料金を知ることも可能です。
ピアノの上や周辺を片付けておく
ピアノ調律時は、各作業を進めるために、周辺でさまざまな作業を行います。
ピアノの上に物を置いていたり、周辺が片付いていないと作業しづらくなるため、事前に片付けておくようにしましょう。
「作業しづらいから」と椅子も別の部屋に移動させる人もいますが、イスは試弾や整調作業時に必要となるため、そのままにしておきます。
作業が始まる前にエアコンで温度調整をしておく
夏場や冬場に調律を依頼する場合には、作業の1時間前までには冷暖房を入れて室温を調整しておくようにしましょう。
作業中に室温が変わってしまうと、音も微妙に変化するため正確な調律がしづらくなってしまいます。
具体的な温度までは決まっていませんが、快適に作業を進められる温度に調整しておくようにします。
また、ピアノ内部にまで室温が馴染むようにエアコンをつけた際には、ピアノの屋根と鍵盤蓋も開けておくようにしましょう。
ピアノ調律を依頼する流れ
ピアノ調律を依頼した場合、基本的にどのような依頼先であっても流れは変わりません。
具体的な工程は以下の通りです。
1.ネットや電話でピアノ調律の相談をする
2.依頼先より連絡があるので、必要な情報を伝えて日程を決める
3.当日は1~2時間かけて調律作業を進めていく
4.調律が終わり作業報告や今後についての説明を受ける
5.調律代金の支払いをする
申し込み方法は依頼先によって異なりますが、ホームページにある申し込みフォームや電話による問い合わせで相談を行います。
その後担当の調律師から連絡があるため、ピアノの情報を伝えた上で調律料金を教えてもらうようにしましょう。
当日はピアノの状態や依頼内容にもよりますがピアノの状態確認後、内部の清掃後に調律作業を行います。
作業が終わった後は、次の調律のタイミングや普段できるお手入れ方法などについて教えてもらえます。
その後料金を支払い終了する流れです。
ピアノ調律に関するよくある質問
最後はピアノ調律に関するよくある質問について答えていきます。
調律の頻度や作業時のマナー、費用に関する内容となるため今後依頼する上で参考にしてみてください。
ピアノ調律は自分でできる?頻度は?
ピアノ調律は簡単な音の調整程度であれば調教師でなくても可能ですが、調律師のように整調や整音まで適切に行うことはかなり難しいと言えます。
調律専用チューナーを使用した作業方法などがネット上で紹介されていますが、ハンマーの回し加減や力の入れ方は何度も経験しながら培っていくものです。
どうしても自分である程度できるようになりたい場合は、調教師が行っている調律レッスンに申し込むなどして知識や技術を身に付ける方法があります。
ちなみに電子ピアノの調律方法について質問している人もいますが、基本的に電子ピアノは調律が必要ありません。
ただし精密機械であるため調律とは別に電子機器のメンテナンスは必要です。
ピアノ調律の頻度に関しては、1年に1回のペースが最適です。
普段の使用環境や使用時間によっては半年に1回の方が良いようなケースもあるため、詳しく知りたい方は調律を依頼した際に相談してみましょう。
ピアノ調律にはどれくらいの時間がかかる?作業中のマナーは?
ピアノ調律にかかる時間は1~2時間ほどが一般的です。
ただしピアノの状態が悪かったり、メンテナンスも一緒にしたりする場合にはそれ以上の時間がかかることもあります。
調律中は常に立ち会う必要はありませんが、ピアノの音に集中できるようにテレビやスマホで音楽を聞くといった行為は避けましょう。
10~20年以上手入れをしていないピアノの調律費用は?
10~20年の間ほとんどお手入れをしていなかったようなピアノの調律費用は2~4万円ほどとなります。
依頼先の料金形態にもよりますが、一般的に調律をしていなかった期間は1年ごとに1,000円前後の追加費用が必要です。
そのため、通常料金にプラスして10,000~20,000円高くなろと考えておくようにしましょう。
また、ピアノの状態が悪い場合には別途メンテナンスや修理費用が必要なケースもありますので、まずは依頼先の調律師に相談してみるといいでしょう。
まとめ
今回はピアノ調律の依頼方法や、依頼先の種類などを解説してきました。
ピアノ調律は楽器店・ピアノメーカー・調律事務所・個人の調律師のいずれかに依頼することとなります。
どの依頼先が一番良いということはなく依頼先ごとに特徴があるため、今回解説した内容を理解した上で最適な依頼先を決めるようにしましょう。
初めて依頼する場合は、調教師の技術力や総合的な費用、どこまで作業を依頼できるのかを事前にリサーチした上で比較して決めると調律の依頼先選びでの失敗を防ぎやすくなります。
信頼できるピアノ調律師を見つけて長く最適な状態でピアノを保てるようにしましょう。
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